普通自動二輪免許の教習もいよいよ終盤に。ここまでの記事は以下のリンクからどうぞ。
今回は第2段階の見極めまで一気に行きます。教習自体も3時間連続で取るように言われたんですよね。確かに間が開くとせっかく覚えた感覚も鈍っちゃいますからね。
17時限目:最後のシミュレータ
1段階から数えて通算4回目となるシミュレータです。これは「シミュレータ+学科」という構成になっていて、2時間ぶっ通しで行われました。
まずはシミュレータですが、今までとは違うコースを走るもののやることは同じ。ひたすら「もっと飛ばして!」と注意されるんですが、やっぱりトラックの影からぴょこんと覗いている少年の帽子を見ちゃうと、スロットルを絞っちゃうのも仕方がないところ。
「シミュレータ的に正しい」のは「制限速度くらいで走って、危険を事前に察知し適切に止まる」とのことですが、実際道路を走ってるときだったら気づいた時点でスピードを落とすわけですから、私のやってることの方が正しいと思うんですが……。
ちょっとだけ休みを挟んで学科。
学科と言ってもテストがあるわけじゃありません。ビデオをひたすら見るだけです。
このビデオが驚くくらい古くって、昭和生まれの私でさえも思わず引いちゃうくらい。ただ映像の方は迫力満点で、実際にバイクがトラックに突っ込んだり、盛大にコケてみたりとアクションが凄いんです。
多分スタントマンさんがやってるんだと思いますが、もしかしたら今の時代ではこの映像はなかなか撮れないんじゃないかな? あ、だから古いビデオを使ってるのか、とか邪推しながら鑑賞。
ビデオはとても長く40分もありました。
視聴後「気づいたことを書いて」と1枚の紙を渡されます。シーンごとに気づいた点を書くらしい。でも40分もあったから、思い出しながら書くわけで「どうせなら見ながら書かせてくれればよかったのに」と思ったり。
項目も多く3分の2ほど書いた辺りで「はい、そこまで」と言われてしまいます。
「え、全部書けてないんですけど」と言うと「大丈夫。これで終わりです」とのこと。ある程度書けていればいいみたい。
18時限目:総集編的な7コース
休む暇なく、すぐに2輪コースへ。プロテクタとメットを被ったらすぐに教習開始です。
一応、18と19時限の間には10分くらいの休みがあるんですけど、休憩所に帰ってメットを取ってお茶を飲んだらすぐにバイクへ、という感じで実際には2時間連続で乗っている感じでした。
1段階目でも2時間連続教習はあったんですが、このときよりは随分楽になってきてて、どっぷり疲れるというよりは乗るのが楽しいという感じ。
前回にも走った卒検に似た7コースをひたすら走ります。
7コースは全ての要素が入ったものですから、かなり複雑です。最初見たときは「これ、覚えられるんか?」と驚愕していたんですけど、なんとかなるものです。
卒検コースを覚えるときもそうなのですが、自分のやり方としては
- コース図を指で指しながら、戸惑いなくコースをなぞられるまで反復
- 目をつむり、実際にコースを走っているのを想像上でシミュレート
というのをひたすら繰り返しました。
1はひたすらコースの順番を頭に叩き込み、2でポイント(一時停止とか確認とか)を入れながらやるって感じです。
頭の良い方ならそんな苦労はしないのでしょうけど、元々低スペックな上に加齢で性能低下している私の頭では、何度も何度も繰り返さないと難しいんです……。
と、これから免許を取ろうって方にとってはちょっと脅すようなことを書いてしまいましたが、実際には今まで走ったコースの組み合わせなので、落ち着いてやればそんなに間違えることはないとも思います。
それに卒検はコースを間違えても大丈夫なんですよ。「分からない」と言えば教えてくれます。ただ、うちの教習所はインカムで双方向の通信ができず、教官が一方的に話すのがスピーカーから聞こえてくるだけなので「分からない」を伝えるのが大変なんですけどね(笑)。
19時限目:ラスボス一本橋を攻略
さて、検定コースでは
- 指示速度
- 交差点での確認
- 一時停止
- 進路変更、車線変更(ウィンカー)
- 坂道発進
- S字
- クランク
- 急制動
- スラローム
- 一本橋
などのチェックポイントがあります。
あくまでも私の場合ですが、S字、クランクは問題なし。スラロームもタイムを気にしなければ大丈夫。急制動は指示速度(40km/h)だけ注意、という感じで、まぁ気をつけていればおおよそ問題ないという感じになってきています。
そう、一本橋を除いては。
前回の教習で、自分でも驚くくらいダメダメになってしまい、最早トラウマレベルになってしまっていました。
初めて乗ったときのほうが上手かったんじゃないかって感じで、乗れば乗るほど下手になってきている気すらしてきます。
今回の18、19時限は「卒検への見極め」なので、ここで失敗が続くようでは卒検へと進むことはできません。つまり下手すれば予約済みの卒検を変更しないといけなくなってくる、ということで「更にプレッシャー倍、ドン!」という感じです(古いか)。
色々なWebサイトやYoutubeなどを見て研究してみたのですが、皆さんおっしゃっていることは
- 視線(遠くを見る)
- ニーグリップ
- 半クラ使え
- フットブレーキも使え
- 乗るときはまっすぐに
ということで「いや、それ全部やってるけど落ちるんだよ!」と、若干パニック状態に。
もう物理法則を超えた、なにか別のもののせいで落ちてるんじゃないかと思ってしまうほど。でもなんとかしないといけないということで、自転車に乗りながら色々と考えてみました。
そこであることに気が付きます。
自転車で仮想一本橋(アスファルトの継ぎ目や白線。もちろん他の交通には注意して下さいね)を走っているとき、低速になればなるほど車体はぐらつきます。これは自転車でもバイクでも同じ。
で、グラいたときに自転車では「身体を反対側に倒してバランスを取る」ということを、無意識のうちにやっていたんですよね。右に倒れそうになったら左に身体を倒す。逆も同じ。
自転車ではそれでバランスを取ることができます。
でもバイクほどの重量がある乗り物では、身体を傾けたくらいではバランスを取ることはできません。
「もしかして……これじゃないか?」
そう思って、この18・19時限目では「とにかく上体は動かさない」ということを意識してみました。
結果としてはこれが正解。
どうも悪い癖がついていたようで
- 一本橋に乗る
- 左右にブレる
- 身体を傾ける
- 余計にブレる
- 落ちる
ということになっていたようです。
そこで「常に身体に1本芯が入ったように意識する」ということをやってみたところ、全く落ちなくなりました!
個人的な結論としては
- まずは停止線で一本橋に対し、まっすぐ止められることに全力集中
- 停止したら1速に入っていることを確認して、とにかく落ち着く
- アクセルは開けない。クラッチだけで発進。繋がったら一気に離す。
- 先に書いた「視線・ニーグリップ」と、上体のブレだけを意識して一本橋に乗る
- 乗ったらアクセルもブレーキも操作しないで、ひたすら4だけを意識
- 同時にハンドルを左右に小刻みに動かしまくる
- 安定していたら、少しだけ後輪ブレーキをかけて速度調整(ただし本当に少し)
- 前輪が一本橋を降りた瞬間に左右確認(ウチの教習所では一本橋後に左折なので)
ということをやれば、確実に落ちなくなりました。
ポイントは「上体の固定」と「ハンドルを左右に動かす」ことです。後々、実際にバイクに乗り出してから分かったことですが「バイクが傾き始めてから、ハンドルを切っては遅い」んですよね。
だから敢えて先にハンドルを小刻みに動かすことでバランスを取る。
そして「上体は絶対に、なにがあっても絶対に動かさない」ことが大切です。ニーグリップしているわけですから、上体というより「身体全体」と言った方がいいのかも?
カーブを曲がるときなどは「リーンイン・リーンアウト」みたいに上体を動かすわけですが、一本橋(強いて言えばS字やクランクも)などの低速域では動かしちゃダメみたいです。
という感じで、最後の最後にやっと宿敵一本橋も攻略。教官にもOKをもらい(ただ「卒検では落ちるなよ」と何度も念を押されましたが)いよいよ卒検です。
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